2025年12月4日(木)
晴れ
妻の終活
私に劣らず妻も終活に努めています
統計学的に推測すると妻の平均余命は12年、私の平均余命は6年とされています
あくまでも平均値なので本当はあと何年生きられるかは神様にも分かりません
その6年、12年が健康なら言う事ありませんが・・
寿命の分布はマイナスの概念がないため工業製品のバラツキのような正規分布(ベル型)ではなく
対数曲線のようなワイブル分布とかガンベルツ分布という特殊な分布になり、平均値を超えて
さらにあと何年生きられるかという推測は極めて難しく、何パーセントの人が95歳まで生きるとか、
何パーセントの人が100歳まで生きるかという推測はできません
私が平均余命の91歳まで生きたとして、そのあと妻は幸運にも100歳まで生きるかもしれません
私がお星さまになったあと心配なのは、妻は専業主婦だったので自身の厚生年金は無く
基礎年金と私の遺族厚生年金だけでは生活が厳しくなることがはっきりしています
足りない分は預貯金を取り崩してゆくことになりますが、私が認知症または不慮の事故、病気等で
判断能力がなくなると銀行口座が凍結されて生活資金の引き出しができなくなることです
同様に妻も認知症になれば妻自身の口座が凍結されてしまいます
成年後見人を選任すれば凍結は解除されますが、裁判所から後見人が指名されるまでの最低4か月は
預金に引き出しや家賃・ライフラインの自動引き落としもストップしてしまいます
その対策として生活口座銀行とネット銀行の2行の代理人カードを作って妻に渡してあるので、
ある程度の時間稼ぎは出来ると思いますが、定期預金の解約などは代理人ではできない
ので一時しのぎの対策でしかありません
そこで妻が動きました
妻は100歳まで生きるつもりで自身が認知症になった場合に自分の口座が凍結されないように
S信託銀行に信託口座を作り管理を娘に任せる契約をしました
100歳になるまで生活費相当分を娘の新規信託口座に移し、家賃・医療費・生活費・介護費など
に使途が限定されますが、領収書を提示すれば引き出しが可能になる設計の商品です
妻が認知症になっても口座の名義は娘なので凍結されることはありません
預託する資金は妻が固有に持っている資産からなので私が出すことはありません
娘にとっては自分のために使うことが出来ないお金を管理するは可哀そうですが、それは別の形で
お返ししてあげようと思います
健康な間は自分のお金として使うことができ、判断能力を喪失したら娘が代理で出金できる、
つまりは転ばぬ先の杖というわけですね
契約時に預託金額に応じて数%の費用が引かれて、代理出金する時点から月数千円の手数料が
かかりますが、銀行としても領収書の確認など事務手続きが煩雑になるので仕方ないですね
転んで(認知症になってから)からでは成年後見人を付けるしか方法がありません
しかも後見人には死ぬまで月々数万円の費用を払い続けなければなりません
植物人間のようになって不幸にも長生きしちゃうと信託口座を利用する方がランニングコストは
確実に安くなります
私の終活は道半ばですが、妻は思い立つと行動が速いので先を越されてしまいました
認知症の気もない妻がいち速く行動したのは不慮の事故や急病で判断能力を失う恐れは
明日にでもあり得るという危機感の現れだろうと思います
お陰で私が心配していたことの一部が解消したので少し安堵しています
私も負けずに終活を進めたいと思います